働く事は生きる事だと思っている私が「七つの会議」を観てみた
皆様こんにちは。暖冬だと言われつつ、急に雪が降ったりして翻弄されている昨今、いかがお過ごしでしょうか?
ボヘミアン・ラプソディを観てから映画づいている私ですが、その時から「七つの会議」の予告は観ておりました。
因みに私、予告でわくわくするタイプの人間なので本編前の長い予告には文句は言いません。あれは、映画館の大事な収入になっているそうなので、長くても我慢しましょうか、皆様。たまに掘り出し物があって次に観てみたくなる映画があるかも知れませんので。
なので、何回も何回もこの映画予告は観ておりました。
正直まあ面白そうだな、くらいの感想でした。悪い言い方をすれば、いかにもこの国での、今求められてるエンタメって感じだなと思いました。
観ようと思ったのはツイートで「七つの会議 見てくれプレゼン」という素晴らしい紹介を見たからです。めっちゃ面白いのでぜひ見てみて下さい。
皆様は映画(でもドラマでもフィクション何でも)を選ぶ時何を重視していますか?
ストーリーですか?キャラクター?映像美やファッション?ジュンル?好きな俳優さんや監督だから?まあ、その時その時や、気分でも違いますよね。
私は基本ストーリー重視ですが、たまに他の要素で選びます。
以下、良かった所まとめです。
1、キャラクターが良い
この映画はストーリーもいいんでしょうけど、キャラクターが素敵でした。キャラクター紹介に関しては上記のツイートで既に素晴らしく済まされているので(何様だよって感じですよね、上から目線ですみません)私はあまりしませんが、良かったですよ。
現実には絵に描いたような悪者ってそんなにいませんよね(クズはいるかも知れませんが)。ある時は自分にとって敵でもある時は味方か、そんなに憎めない人っていますよね。自分にとって最悪な人でも誰かの最愛の人かも知れない。本作はとんでもない悪人というのはいるにはいましたが、大抵のやらかした人間にはそれなりの背景があるものなんだな、と思いました。生まれてから死ぬまでずっと清廉潔白な人間というのはいないのですよね。誰かしら何かしら罪を犯して生きているものです、人というのは。
個人的には朝倉あきさん演じる島本さんがツボだったのでノートにまとめてみました。
超どうでもいいけど島本さんとミッチー演じる課長と藤森慎吾氏が顔合わせた時、全員眼鏡なので眼鏡が渋滞しておる…!と思ってしまいました。
2、出演者超豪華
これって良し悪しがあると全くの素人のくせに思うのですが…。演技力のインフレや画面が喧嘩しちゃわないかなって思ってしまう(自分で書いていて何言ってんだと今思った)。
でも演技力に関して安心して観れるのは良いですよね。
私全くの無知なのでよく分かっていないのですが、ほんのちょい役に主役級の人使うのは何でですか?今回で言うと溝端淳平氏や小泉孝太郎氏。ほんのちょっとでいいから彼らを見たいというファンの動員の為ですか、事務所の何かですか、大人の事情ですか。
多くの人が言っている通り、藤森慎吾氏のクズ演技が良かったです。芸人って演技上手い人多いですね。芸人って時点で普段から(というのは語弊があるけど)演技しているようなものですものね。クズだけど小者だからちょっとした毒でいいエッセンスでした。女性としてはこんな男には全力で引っかからないでと注意喚起したい。
あとミッチー良かったです。普段のスマートなミッチーはどこに行ってしまったのでしょうか。繊細で、弱気になってしまいました。演技中ではあっても彼には品をいつも感じます。敬語で話していてもタメ口でも品があるんです、分かります?顔立ちの所為かな?あんなに頻繁にリバースするんだから精神的なストレスとはいえ、早く病院行って下さい、原島課長。
最近映画の番宣で野村万斉さんをより一層テレビで見ますが、ちょっとどきどきしちゃいます。恋的なドキドキではなく、いつあの独特な笑い方するんだろうかと思ってしまいます。イッーヒヒヒヒヒ…(駄目だ、言語化できない)。怪演、超良かったです!
3、物を売る仕事をしていると身につまされすぎる
メーカーであれ代理店であれ、恐ろしいあのノルマノルマノルマ。
私は正直営業ではないので数字に追われる事はそんなにはないのですが、観ていて心がズキズキしました。
いいものなら売れる、誠心誠意込めれば売れる、なんて現実にはなく、実際は割と悪どい方法で売りつけたりとかしてんだろうな。
ノルマ達成すればまた次のノルマがある(しかもパワーアップしてくる!)のはどこの業界でも同じでしょうが、よく考えたらおかしいですよね。オリンピックで世界新記録が更新され続けたとしても、人間が光の速さでははしれないでしょう。売り上げだって、上がり切ったら現状維持か、下がるしかないのでは?そんな事考えてしまうから営業とか向いてないんですかね。ノルマのインフレ恐ろしい。
人が減っても売り上げは落とすなという、弊社〜。働き方改革で残業しちゃ駄目だけど売り上げは落とすなという弊社〜(因みにこうは言っても私は残業反対派。ただ人1人にこなせない位仕事を押し付けている会社も多いと思っている)。
あと、外から見ると日本の企業ってめちゃくちゃ軍隊っぽいですね。あの会議で大声で叱責されるとか、ざっと皆立ち上がるとことか、大声で返事するとことか。まあ、学校がそもそも戦前から軍隊をベースに作られてきたままずっと変わっていないし、そこから出てきた人間が集められればまあそうなりますよね。私も時に気味悪さを感じ、時に麻痺しながら社会人生活を満喫しております。働くって、楽しいなあ!
4、現実のままならなさが良い
私はもう、よくある勧善懲悪ものは飽きています。まあ確かに悪は死んで、正義が勝って欲しいんだけど、現実には不正を告発しても握りつぶされるし、正義を貫いても周りには煙たがれるし、悪はそのままのさばり続けます。
私が好きな作品に多いのが、そんなどうしようもない現実と戦い、時に受けれたり諦めたりしている人達が出てきているものだったりします。
詳しく言うとネタバレになってしまうので言えませんが、最後はいい感じに落とせていたのではないでしょうか。
全体的にはやや駆け足の部分があったな、と思いました。まあ映画というのは2時間前後にまとめなければいけないので、仕方ないでしょう。しんみりしたシーンなので、ここはもうちょっと時間
とって欲しいな、という箇所が自分としては何箇所かありました。
でもめちゃくちゃ良い映画でしたよ。
ではまた〜。