GrumpyCat

私的映画やドラマで学んだ事をイラストにまとめているブログ。時々猫。

話に聞いたり文字で読むより映像で見た方が衝撃的だと学んだ日〜映画 「グリーン・ブック」観て

 

皆様こんにちは。暖冬暖冬といい加減しつこいですが、ちゃんと寒くならないと春が来ないのよね、と思っていたいる今日この頃、いかがお過ごしでしょうか。

 

先日アカデミー賞が発表されましたが、「グリーン・ブック」は3冠に輝きました。やったー!しかも最高賞もゲットだぜ。おめでとうございます!

別にどうでもいいですが、賞を取らなくても私はこの映画は観る気でいました。映画館でチラシ見かけて、面白そうだなーと思っていたのです。あとほら、可愛くないですか?

 

f:id:himerome213:20190303183605p:image

 

私にしては初の公開日に観てきました〜。月初めだった事、金曜日だった事、あとアカデミー賞取った事もあり、結構混んでいましたが、比較的年配の方が多かったです。レイトショーだった所為とあと内容的に若い子より比較的上の世代の方が好みそうな内容だからかな?

そんな中、年配の女性が、要所要所で上品にふふふと笑っていらしたのが印象的です。映画館で映画を観るメリットの一つは全くの他人とはからずも感想が共有できる事ですよ。うるさくられたらもちろんブチ切れるけど。

 

 

こんな事書くのはおこがましいですが、まだ映画を観ていない方に観たいな〜と思っていただけるような文章を書きたいのでネタバレしたくないのですが、正直な感想やここのこのシーン、セリフが良かった!と書きたい想いもあるので難しい所ですね。

 

あらすじはこんな感じ。

 

f:id:himerome213:20190303183820p:image

サイズ合わせられなくて残念。精進します。

 

 

この頃人種差別についてよく考えます。

差別というのは誰でもしていて、私もしています。こと日本に住んでいるとあまり意識していない気がしますが、差別しまくりです。そして日本の一歩外にでれば、日本人差別、アジア人差別に会います。どこにでもあり、誰もがしているもの、それが差別。

 

凄い意地悪な言い方になりますが、この映画がアカデミー賞にノミネートしていると聞いて、ああ、確かに賞取りそうな内容だなーと思いました。

白人とアフリカ系の差別問題っていうのは食い付きが良いですよね。まるで戦争の話を読書感想文に題材として選んだら、感想文のレベルはともかく教師陣に絶賛された小学生時代を思い出しますよ。そんなこと言ったらアカデミー賞楽しめないけど。 

 

少ししかアメリカにいた事ないので話半分で読んで欲しいのですが、アジア人はマイノリティーなので、差別される事が少なからずあります。まあ、私都市部にいたのでまだ少ないかな。でも不快な思いをした事一度や二度ではないです。留学の話って耳触りの良い話しか聞かなくて(人生変わった!やってよかった!とか)、留学前はあまりその系の話は入ってきませんが、いざ留学すると自身の扱われ方にびっくりしちゃう人もいるのではないでしょうか。今現地でNワードとか言ったらボコられるのに、他のマイノリティーの容姿や人格を馬鹿にしても許されるなんて(だんだん世の中変わってきてはいますが)、おかしいです。 

 

私自身の考えとしては不当な扱いを受けたら毅然として突っぱねるのが1番だと思います。そんな事言ってお前できてたんか、と言われたら半分しかできていませんでしたが(とっさに反応できないのと単に英語力がなくて適切な言い返しができなかった)、たとえ相手がすんなり非を認めずとも不快だと言い表すべきです。差別は恥ずべき行為です。

 

ちなみに私がいたのはニューヨークなのですが、そこら辺分かっている人が多く(それか差別意識を持っていたも態度に出さない)現地に住んでいる人からは不快な扱いを受けたり何か言われた事はありませんでした。たまたまかもですが。

むしろ自分と同じように留学に来ている子達の方が、あれれと思い言動は多かったです。

 

例えば、ほんっとに小さな事ですが、日本の犬の話題になって、日本にはどういう犬種がいるのって話題になった時、私は芝犬の話をしたんだけども、日本の犬だからこういう目をしてるんでしょって目に引っ張ってみせた子がいたんです。笑いながら。その場にいる子達も笑っていましたが自分の容姿を笑われているようで、私は不快でした。何だそんな事、と思う人もいるかもですが、私は不快でした。その時は違うわ!としか言わなかったけど。そして何が違って何が不快だったのか言えなかったけど。

 

後はまあ、大なり小なり色々ありましたが長くなるので。

 

でも勘違いして欲しくないのは、お国柄、その傾向はあれど完全に「人による」のです。どこどこの人だから良い人、悪い人ではなく、個人として人を見るべきなのです。どこの国、どこの出身であっても結局良い人は良い人だし、悪い人は悪い人なのです。

 

自分にとって、ですが。

 

そして自分が悪い人だと思ったとしても、単にその人の意識の問題だったり、無知なだけだったりするので、関わっていく内に分かり合えるかもしれないよね。分からないけど。

 

予告でもあったセリフに

 

「黒人でも白人でもなく、どう生きるのが正しい⁉︎」

 

とドクが叫ぶシーンがあったのですが(これめっちゃ意訳されていますが、良い訳ですね)まさにその通りですね。人種や国籍やそれに付随するものだけに気をとられていたらその人の人となりが見えなくなってしまう。

 

 

私の好きだわーと思うフィクションのシチュエーションや設定の一つに、不本意ながら今まで違う世界にいた2人が一緒に暮らし始め、段々心を通わせていくというものなんで(例えばキャサリン・ゼタ・ジョーンズ幸せのレシピとか、漫画のうさぎドロップとか)、一緒に暮らす訳ではないけど今回の映画も設定大好き!

 

人というのはもちろん完璧ではなく、長所も短所もあるので、家族ってその足りない事や持っているもので補い合いながら生きていくものですが、友達もそうなんだな、と思いました。当たり前ですが、自分はあんまり意識してなかった。

 

あと主人公が家族めっちゃ大事にしているのが良かった。2ヶ月仕事で留守にすると言ったら涙ぐんじゃう奥さん可愛い。私ならその間子供2人と家の事全部自分1人でやらなくてはいけない状況にないちゃうかも(子供いないけど)。あと当たり前のように、主人公が職なしになった時、仕事紹介しようとして「(その稼ぎで)美人のカミさんに何か買ってやれ」と言われているのも良かった。

 

ネタバレしたくないと書きましたが、ここで1番刺さったセリフを一つ。

 

ドクターシャーリーに君も手紙書けば?と言った時、シャーリーは兄は自分の住所知っているというのですが(だから別に自分が何かしなくていいという意味で)、その時トニーが

 

「寂しい時には先手を打たないと」

と返す。

 

これめっちゃ刺さりました。私の中の今まで出会った良かったセリフ集に付け加えておきます。やはり良い映画には良いセリフが多い!

 

昔教科書でアフリカ系は差別されていた(私は黒人という言葉は使いたくないので悪しからず)。ホテルもトイレもレストランも別だったとあり、ふーんとしか思いませんでした。その時の私には実感のない、別の世界での話でした。しかし映像として見るとズシンときますね。シャーリーはゲストでありながら仲間と同じレストランで食事ができない。オーナー(支配人?)にいくら話をしてもルールだからと突っぱねられてしまう。この「ルールだから」って厄介ですよね。決まりだからもうこれ上言うなと言うのは私も前職でやったことがありまくりなんですが、楽ですものね。そこで思考停止してしまえれば、面倒な事考えずに済む。

 

という事で散らかっておりますが、「グリーン・ブック」を観た感想でした。観て良かった映画ですよ。

 

まだの方はぜひ観てみて下さい!

 

では〜。